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プロジェクター

公開授業の様子

「MP-TW4011J」を使った公開授業の様子(2019年11月)

黒板にじかに投写して授業ができる電子黒板機能付きプロジェクターを導入

阿部(板倉)千鶴 氏

横浜市立北山田小学校 校長
阿部(板倉)千鶴 氏

「以前から使っている50インチのモニターは、後ろのほうに座っている児童からは見えにくく、デジタル教科書の文字も見えないなどの問題がありました。もっと大きく表示したい、というのがプロジェクターを導入しようと考えたきっかけです」 そう語ってくださったのは、北山田小学校の阿部(板倉)千鶴校長。同じ画面サイズを表示する場合、モニターよりリーズナブルな点や、教室を暗くする必要のない輝度の高さ、起動時間の短さ、湾曲した黒板に対して簡単に補正可能なことなど、「MP-TW4011J」には多くのメリットを感じました。もうひとつの重要なポイントは、黒板にじかに投写して、そこに書き込める電子黒板機能が標準で搭載されていたことです。同校では全教室に国語と算数のデジタル教科書が導入されていますが、従来のモニターを使った授業では、教科書の重要部分に線を引くたびにPCの前に移動してマウスを使わなくてはならず、児童たちの集中が切れるなどの弊害がありました。電子黒板なら、授業中に黒板の前から離れることなく、投写されたデジタル教科書にチョークや電子ペンで書き込めるため、これまで先生方が行っていた授業のノウハウを生かしながら、さらに充実させることができるようになると考えたのです。

授業の変化と児童たちの反応

MP-TW4011Jプロジェクター

キャスターの付いた専用の置台を作り、教室間を移動させながら使っている。比較的コンパクトなサイズのため、黒板の前で動く先生のじゃまにならない。

実際に授業で使用した先生方から出た感想は、デジタル教科書との相性の良さ。黒板とチョークを使った授業を行いながら、デジタル教科書のシミュレーション動画などを投写することができます。そして、詳しく解説したい場面ではチョークを使って書き込むことができるうえ、書き込んだ内容をデータとして残したい場合は、チョークの代わりに電子ペンを使えばよいだけなので、これまでのやり方を大きく変えることなく児童たちにより分かりやすい授業を提供できるようになりました。また、算数の図形のような教える内容を授業のはじめに黒板に書き出す作業が、デジタル教科書の利用や事前に資料を準備しておくことで不要となるため、実際に教える時間や、児童たちが考えたり活動したり、話し合ったりする時間をしっかり取れるようになったことも大きいと先生方は語ります。「児童が発表するときも、黒板に映した自分のノートを指さしながら話すようになり、表現する立ち位置が先生を向いたものから、クラスのみんなを向いたものに変わりました。聞く側も話し手の意図が分かりやすくなりますから、児童自身が『MP-TW4011J』を使って発表したがるんです」と、園田 泉教諭。児童たちの授業への向き合い方にも影響を与えているようです。

先生たちの負荷軽減にも大いに貢献

中久喜 裕太教諭、園田 泉教諭、金井 景太教諭

左から中久喜 裕太教諭、園田 泉教諭、金井 景太教諭

先生方にとっては、時短の効果も大きいとのこと。授業前の板書計画を電子黒板の使用を前提として立て、内容を授業中に保存すれば、ほかの教室で同じ授業を行うときに再利用できますし、何回かにまたがって教える内容も、板書を保存しておくことで前回授業の最後の状態から再開できるなど効率が上がり、先生方の準備時間の短縮につながりました。
「紙だと授業を始める前に張っておかないとならないのですが、すでに保存されているものを映したり消したりするだけなので、授業のペースも上がります」と話すのは金井 景太教諭。さらに、中久喜 裕太教諭は「余計な準備がいらないだけでなく、教室もきれいになります。これまでは、拡大印刷した紙が各教科分あり、いつ使うか分からないまま年度末まで積み上がっていたのですが、それらがすっかりなくなりました」と意外なメリットも教えてくれました。
GIGAスクール構想により高速大容量の通信ネットワークと1人1台の学習用端末の導入が実現しても、チョークを使ったアナログの授業がなくなるわけではありません。阿部(板倉)校長は、「従来の授業のやり方とデジタル教材をシームレスにつなぐ『MP-TW4011J』はとても使い勝手が良く、できれば全教室に設置したい」と非常に高い評価をいただきました。

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本記事は2020年2月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。
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